【なんで長靴をはく必要があったの?】『長靴をはいた猫』のあらすじをご紹介!
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はじめに
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皆さんは『長靴をはいた猫』という物語を読んだことはありますか?
「あらすじは知ってるよ!」という方は多いと思いますが、その頃の時代背景と絡めると実はもっと面白く読めちゃうんです!
今回は、猫が大活躍する物語『長靴をはいた猫』のあらすじと、その豆知識について解説していきます。
あらすじ
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猫を貰って絶望する三男
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あるところに、貧しい粉ひき職人と3人の息子たちがいました。
ある日、粉ひき職人が亡くなり、粉ひき小屋、ロバ、猫が遺産として残りました。
長男は粉ひき小屋、次男はロバを。
そして三男は1匹の猫を受け継ぎます。
「猫だけなんて僕が一番損をしているじゃないか!」と三男が嘆いていると、猫は「心配要りません。まず私に長くて立派な靴と袋を下さい。そうすれば、近いうちにあなたを立派にしてさしあげますよ。」と喋りだしました。
賢い猫
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三男から長靴と袋をもらった猫。
まずはウサギを捕まえて袋に入れます。
そうして王宮へ向かい、
「こちらは我が主人、カラバ侯爵からの贈り物です。」
と言って、捕まえたウサギを王様に献上しました。
そして王様から、
「“貴公の心遣いに感謝する”と伝えなさい。」
と、お礼の言葉を貰うのです。
これを繰り返し、次第に猫と王様は親しくなっていきました。
またある日、猫は三男に水浴びをするように促します。
すると、そこに王様の乗った馬車が近づいてきました。
猫は王様の前にひょいっと出ると、
「大変です!カラバ侯爵が水浴びをしている間に荷物を盗まれてしまいました!」
と、嘘をつきました。
驚いた王様は家来に立派な服を用意させ、三男に着せたのです。
もちろん、王様が通りかかったのは偶然ではありません。
すべてはこの賢い猫の作戦通りなのでした。
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そうして猫は三男と王様を上手く引き合わせ、ついに「カラバ侯爵の城」に王様を招くことに。
一番貧乏な三男がお城を持っているわけがないのですが、この猫にかかればお城の準備などお手のもの。
王様達が馬車に乗り出発すると、猫は先回りをして百姓たちにこう言うのです。
「ここは誰の土地かと聞かれたら『カラバ侯爵様の土地です』と言いなさい。お礼にチーズを分けましょう。」
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後に王様の乗った馬車が通りがかり、王様は百姓たちにこの土地は誰のものかと尋ねます。
すると、百姓たちは口を揃えて言いました。
「カラバ侯爵様の土地です。」
これを聞いた王様は、カラバ侯爵の領地の広さに感心しました。
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一方そのころ、猫は最後の目的地に着きます。
そこは、世にも恐ろしい人食い鬼が住んでいる立派なお城。
猫は人食い鬼のところへ行き、
「ご城主は強力な魔法使いだと聞いてますが、小さなネズミには化けられないでしょう?」
と言います。
猫の言葉を聞いた人食い鬼は猫ごときに馬鹿にされたと憤慨し、小さなネズミに変身してみせました。
その瞬間、猫はネズミをぱくりと一口。
こうして上手く立派なお城を奪い、王様が到着すると「カバラ侯爵の城へようこそ。」と迎えます。
王様は再びカラバ侯爵に関心するのでした。
結末
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三男は元々育ちが良く優しい性格だったため、姫は次第に三男に惹かれていきます。
王様の勧めもあり、やがて二人は結婚して幸せに暮らし、賢い猫も貴族に取り立てられて、ネズミは気が向いた時だけ捕まえるようになりました。
なぜ猫は長靴をはいたのか?
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ここまであらすじを紹介してきましたが、ひとつの疑問が。
そもそも、なぜ猫は長靴をはく必要があったのでしょうか。
その秘密はこの物語が描かれた頃の時代背景にあります。
この物語が出版されたのは1697年のフランス。
貴族が絶大な権力を持っていた時代でした。
本作の長靴とは「ブーツ」を指していて、それは貴族の象徴だったのです。
つまり、長靴さえはいていれば猫でも貴族に見えるということ。
王様が献上物を受け取るのも、百姓が猫の指示を聞くのも、全て猫が長靴をはいていたからなのでしょう。
この童話の教訓は?
見かけの印象だけで決めつけてはいけない
最初、三男は猫をもらった時に嘆いていましたね。
しかし、幸せな結末を迎えられたのは全て猫のおかげなのです。
この物語には「○○だから役に立たない。」と諦めてしまえば、思わぬ幸運を逃してしまうかもしれないよという教訓が隠されているのかもしれません。
何事も知恵を使うことが大切
猫は作中で巧みな知恵を使って三男へ立派な服を用意し、人食い鬼を退治しましたね。
普通の猫ならこんなことはできないでしょう。
つまり、頭を使って世渡りすることのほうが、物の価値より大切だとも言えるのです。
おわりに
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どうでしたか?
改めて物語を知ると、教訓の他に「猫は賢くてすごいぞ!」という猫への愛のこもったメッセージがこめられているようにも感じますね。
猫好きな方はぜひ読んでみることをおすすめします!