①【地域猫について】地域猫・さくら猫・TNRってなんのこと?
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はじめに
みなさんは首輪をせずに外を歩いている猫を見て『野良猫』か『野良猫ではない猫』かを判別できますか?
体型や毛艶、目つきなどから大方判別することはできますが、どうやら耳の形を見れば一発で判断できるそうなんです。
今回は、こちらの話題に関連する『地域猫』という単語の意味や活動の意義について解説します。
地域猫について
地域猫とは
地域猫とは、『地域のみんなで生活を見守っていく猫』のことを指します。
「野良猫と一緒では」と思うかもしれませんが、決定的な違いは『特定の飼い主の有無』にあります。
野良猫は特定の飼い主がいないため、何をするにも自由。
好きなところで餌をもらい、好きなところで排泄します。
一方、地域猫は特定の飼い主に餌やトイレの管理をされています。
そのため、野良猫のようにゴミ袋を漁ったり人の家の庭などでトイレをしたりすることはほとんどありません。
地域猫活動の目的
地域猫活動の最終目的は『飼い主のいない猫を0にすること』。
世の中には猫が好きな人ばかりが生活しているわけではありません。
野良猫に迷惑している人や、そもそも猫が苦手な人など、様々な人がいるでしょう。
猫たち自身の生活の質が悪化する可能性や殺処分が増える可能性を考えると、動物愛護の観点からしてもむやみに野良猫を増やすことは良くありません。
ただ、今生きている猫たちを殺処分することは選択肢に入れたくない。
「望まれない命を増やさない。ただ、今ある命は大切に守っていく」
このような考え方から、飼い主のいない野良猫たちを‘‘徐々に‘‘0に近づけていくためにできた折衷案が『地域猫活動』なのです。
具体的な活動手順
- 活動について周りの人に納得してもらおう
まずは地域猫活動について、行政や周りの人に理解・協力をしてもらいましょう。
説明もないままに活動を始めてしまっては「無責任に餌やりをするから増えるんだ」と反感を買ってしまう可能性があります。
「地域猫とはどういう考え方なのか」「具体的にどういう活動をしていくのか」など、活動について納得してもらえるまで説明しましょう。
また、「野良猫のどういう行動に困っているのか」をヒアリングし、迷惑をかけずにお世話する方法を提示することも大切です。
一部活動支援金を支給してくれる自治体もありますので、情報を確認することも忘れずに!
- 不妊・去勢手術をしよう
飼い主のいない猫を0にするためには、不妊・去勢手術は欠かせません。
猫の繁殖力はすさまじく、1匹の猫から3年後には3000頭に増えると言われています。
地道ではありますが、長い目で見ればとても大切な行為なのです。
ちなみに地域猫活動において、不妊・去勢手術済の猫たちはその証として耳をV字にカットされます。
冒頭でお話した「野良猫かそうでないかは耳を見れば判別できる」というのはこういうことです。
- 責任を持って面倒を見よう
具体的には、餌の管理とトイレの管理です。
- 餌の管理
特に「置き餌」は禁物。
カラスが餌場を荒らしたり、夏場は餌が腐る可能性もあります。
猫が直接的に被害を与えていなくとも、地域猫活動が疎まれる原因となりますので絶対にNGです。
必ず決まった人が決まった時間に決まった量の餌を与え、食事が終わったら速やかに食器を回収しましょう。
- トイレの管理
トイレの管理も重要です。
必ず決まった場所に排泄をしてもらうように習慣づけましょう。
あまりにもトイレが汚れている場合は、また別の場所で粗相をすることがありますので、処理まできちんと行うようにしましょう。
おわりに
いかがでしたか?
今回は『地域猫』について解説しましたが、これに関連する『さくら猫』『TNR活動』についてはまた別の記事で具体的に解説します。
この記事が人間と猫たちとの豊かな生活の役に立てば幸いです。