【ドナー犬ってなに?】 愛犬のいのちを救えるボランティア!
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はじめに
みなさんは「ドナー犬」という言葉を聞いたことがありますか?
じつは、わんちゃんの世界にも輸血が必要な場面があるんです。
でも、人間と違って犬用の血液バンクは日本にはまだないため、緊急時の輸血用の血液確保はとても難しいのが現状。
そんなとき、活躍してくれるのが「ドナー犬」なんです!
ドナー犬とは?
ドナー犬は、輸血を必要とするわんちゃんのために血液を提供してくれる、とても優しい犬たちのこと。
事故や病気で輸血が必要になったわんちゃんのいのちを救うため、大切な役割を果たしています。
人間の場合は献血した血液を保存できる血液バンクがありますが、残念ながら犬の血液は長期保存が難しいんです。
そのため、輸血が必要になったときには、その場で新鮮な血液を提供してもらう必要があります。
各動物病院では、そんな緊急時に備えて、ドナー犬としてボランティアで協力してくれる犬を募集しているんです!
ドナー犬になれる条件は?
「うちの子にもドナー犬として協力させたい!」そう思った飼い主さん、
ちょっと待ってください。
実はドナー犬になるには、いくつかの条件をクリアする必要があるんです。
基本的な条件をチェック!
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年齢1歳から8歳未満
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体重15kg以上
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健康状態元気いっぱいで、定期的な健康管理ができている子
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性格温厚で、麻酔なしでも採血できる子
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予防狂犬病・混合ワクチン接種、フィラリア予防を定期的に実施している子
ドナー犬になれないケース
以下に該当する場合は、残念ながらドナー犬として登録することができません。
- 過去に輸血を受けたことがある子
- 妊娠や出産の経験がある子
- 重度の皮膚疾患がある子
- 特定の感染症にかかったことがある子
- 秋田犬とその混血種(赤血球の特性が異なるため)
知っておきたい!犬の血液型のこと
人間の血液型はABO型で分類されますが、犬の血液型はもっと複雑!
なんと13種類以上もあるんです。
そのため、輸血をするときには慎重な血液型の適合検査が必要になります。
輸血を受けるのが2回目以降の場合や、けんかなどで他の犬の血液が体内に入った経験がある場合は、とくに注意が必要。
体内に抗体ができているかもしれないからです。
ドナー犬になると、どんなことが起きるの?
ドナー犬として登録すると、いざというときに血液提供のお願いがくる可能性があります。
でも心配はいりません!
提供の前には必ず健康診断があり、その日の体調をしっかりチェックしてもらえます。
献血の流れ
- 身体検査と血液型検査
- 体重に応じた採血(1kgあたり10~12ml程度)
- 採血時間は15~30分くらい
- 採血後は3~4週間の休憩期間
なお、ドナー犬の活動はボランティア。
でも、献血時には無料で健康診断や血液検査をしてもらえることも。
中には、爪切りなどのサービスをしてくれる病院もありますよ!
おわりに
ドナー犬は、困っているお友達わんちゃんのいのちを救える、とても素敵な活動です。
条件は厳しめですが、該当する愛犬がいらっしゃる飼い主さんは、ぜひかかりつけの動物病院に相談してみてはいかがでしょうか?
最近では、SNSで緊急の献血ドナーを募集するケースも増えているそうです。
いざというときに助け合える、そんな体制づくりに、みなさんも関心を持っていただけたら嬉しいです!