【意外と知らない!】身近にいるイヌ科の仲間たち
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はじめに
愛犬家の皆さんなら、犬の先祖がオオカミだということはご存知かもしれません。
でも、じつはもっとたくさんの「親戚」がいるんです!
キツネやタヌキ、さらには意外な動物まで、同じイヌ科に属する仲間がいます。
今回は、そんなイヌ科動物たちの知られざる生態をご紹介します。
愛犬との意外な共通点も見つかるかも!
キツネとタヌキ、イヌ科の"身近な"仲間たち
皆さんの周りにも、実はイヌ科の動物が暮らしているのをご存知ですか?
日本では、本州にアカギツネ、北海道にはキタキツネが生息しています。
キツネは見た目が犬に似ているので、イヌ科だと聞いても納得ですよね。
小型哺乳類や鳥類、昆虫、果物などいろいろなものを食べる雑食性です。
狩りの方法は犬に似ているのですが、じつは瞳孔が縦長だったり、木登りが得意だったりと、ちょっと猫っぽい特徴も!
キツネは繁殖期になるとつがいで子育てをします。
オスが子どもを守る姿も見られ、とても社会性の高い動物なんです。
タヌキは意外かもしれませんが、れっきとしたイヌ科の仲間です。
体重は5kg程度。短い鼻と丸みを帯びた体が特徴的ですね。
面白いことに、タヌキは季節によって見た目が変化します!
冬は胴長短足に見えますが、夏には足や尾が長くなって、犬によく似た姿になるんです。
タヌキは都市部でも暮らしていて、夜行性なのであまり目にすることはありませんが、私たちの身近にいる野生動物なんです。
知ってビックリ!世界のイヌ科動物たち
イヌ科の仲間は世界中にいます!なかでも特に興味深い仲間をご紹介。
世界一小さなキツネ、フェネック
体重わずか1.5kg!その名の通り、世界一小さなキツネです。
とくに目を引くのは、体の割に大きな耳。この耳は体温調節だけでなく、獲物の音を捕らえるのにも重要な役割を果たしています。
アフリカ北部や中東の砂漠地帯に住んでいて、過酷な環境にもバッチリ適応!国内の10以上の動物園で会えるので、ぜひ探してみてください。
少し前からペットとして飼う方も出てきましたが、日本の気候には合わず、人間にも懐きにくいため、飼育はとても難しいそうです。
ジャッカル、賢い狩人
体重15kg程度で中型犬くらいの大きさ。立ち耳が特徴的です。古代エジプトやインドの神話、仏教の説話にも登場する歴史ある動物なんです!
アフリカ、南ヨーロッパ、南アジアに分布していて、砂漠や湿地、荒れ地など、さまざまな環境で暮らしています。
優れた嗅覚と聴覚を持ち、警戒心が強いのが特徴。基本的に一夫一妻制で、親が狩りに行っているあいだは、きょうだい同士で子守をする賢さも!
じつは犬と非常に近い関係にあり、一部の国では麻薬探知犬として活躍するハイブリッド犬も。
オーストラリアの野生犬、ディンゴ
秋田犬や柴犬に似た顔立ちのディンゴ。
「野犬」とも呼ばれ、オーストラリアに生息しています。
狩りのスタイルが面白いんです。大きな獲物を狙うときは群れで、小さな獲物なら一匹で。
状況に応じて使い分けられる賢さがあります!
カンガルーや鳥類を主に捕食し、環境に合わせて柔軟に行動を変える適応力の高さが特徴です。
意外な事実!イヌとネコのルーツは同じだった!
犬と猫、まったく違う動物…と思いきや、じつは同じ祖先を持つんです!
それが「ミアキス」という小型肉食獣。
体長約30cmで、胴や尾が長く、イタチのような姿をしていました。
森林に住み、爬虫類や鳥を捕食していましたが、環境の変化とともに、草原に移動したグループが犬に、森林に残ったグループが猫へと進化したんです。
イヌ科動物たちの共通点
イヌ科の動物には、いくつかの共通した特徴があります。
まず、優れた嗅覚と走力を持っています。
広い範囲を走り回る身体能力があり、遠くからでも獲物の匂いを察知できるんです。
また、多くのイヌ科動物は集団で狩りをします。
これは、草原や荒野で効率よく獲物を捕まえるための知恵。
ネコ科の動物が単独で待ち伏せすることが多いのとは対照的です。
多様な進化を遂げたイヌ科の仲間たち
環境に適応して、さまざまな姿に進化したイヌ科の動物たち。
でも、基本的な特徴や習性には多くの共通点があります。
なかでも犬は、人間との暮らしに適応した、とくに賢く穏やかな動物。
人類の発展とともに多くの動物が絶滅していくなか、犬は人間と共存することで生き残りました。
食料や家を守るために人間と暮らすようになった犬の祖先は、穏やかで順応性のある性格へと進化。
そのおかげで、現代の犬は私たちにとって最高のパートナーになったんです。
愛犬の親戚たちの知られざる生態を知ることで、きっと愛犬のことをもっと深く理解できるはず。
今度は愛犬の行動と比べながら、イヌ科動物の特徴を観察してみてはいかがでしょうか?